archiv

Direction

東の方角へ歩いていく。風が吹いている。

この逆の方角にあるものが何であるか、知っているだろうか。たとえば、僕の親や兄妹だったり、僅かで貴重な友達だったり、多くの見慣れていたものや、乏しいが愛着のある感情だって、あるはずなのだ。そうしたものの一切を背にして進んでいる方角を、東と呼んでいるのだから。そうでなければ一体、僕は何処に向かって歩けばいいのだろう。