1995
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(1)
寒い朝
寒い季節になると朝のマラソンマンの走る音が聞こえてくる。彼はきっと橋を渡っていて、午前五時の朝陽の染める蒼い空を眺めることなく、見慣れたように横目にして、せっせと息を吐いて橋を過ぎる。彼の音以外は何も聞こえない。目が覚めると、鳥の鳴き声が聞こえる。起き上がる時に靴下を履く。アラームを止める。朝には独特な忙しさがある。外の人気を感じながら、自分の肌の感触を確かめる。昨夜から、よく寝たらしい。読みかけの本はぐったりと、まだ眠ったままである。
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