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四月

君も眠いだろう。私もそろそろ穏やかな眠りに近づいている。月日の行方に従って、我々はもう少しで眠りに就く。夜更かしと睡眠に挟まれて、我々は次第に潰されてしまう。刻みよく鳴る時計の音もぼんやりと、ぼやけて、ぼうっとするうちに失くなって、我々はまたすぐ未熟な童子さながらの表情で日が昇るのを見るであろう。
頼りなる柔らかい寝床の、その心地良さに思わずうずくまった朝寝も、これから起こる風を長閑に読んで、種蒔き萌芽に寄せた繁く期待も、春の暮、四月は優しく受け入れた。
蜂たちが準備をして、蜂の巣が春風に紛れ込んで忙しなく揺れている。私は香り落つ晴空を見上げて、君を横に寝そべりたい。どんな本を読もうか。本を読む私を横に寝息を立てる君がいる。常しえの陽のもと、私のぬくもりで君を抱いていたい。君が起きたと識って目覚める朝の静けさ、私は好きだ。移り変わる時期ゆえの不安も、我々はすっかり消してみせた。早とちりの似合わない四月の夜が延々と広がっていくのと伴に、眠りの扉は閉まってしまう。芽出たい心持ちがその窮みの時で見たものは、これは、澄みきった端午のひかりだ。八方に延びる光線が形を変えながら私の眼を映し出す。次第に光の重なりあって、二と一と、私を君を、迎えに来たという。