1995
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(1)
火事
白濁の煙が道路を覆う、火事の現場を初めて見た。小路の奥で見守る人群の中で、噂を聞いた。私の背後に寺があり、今日はこの街で御会式が催されていた。街の喧騒と静寂が隣りあわせであるかのように、私は不思議な気持ちで二つの脈動を、単に心の中で往来する。交通規制が為された表通りから中心街へ淋しく歩くにつれ、二つの脈動も各交通の要所を失っていく。煙が消えるように、それに応じて見えたのは街の小さな呼吸であった。
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